こんにちは。
新潟市中央区・新潟駅南口すぐの「からさわ歯科医院」院長の唐澤です。

「まさか歯周病が、全身の病気に関係するなんて…」
「歯ぐきの炎症が、糖尿病に影響するって本当?」
「口の中のことなのに、身体全体とつながっているなんて」

そうなんです。
近年の研究では、歯周病は全身疾患のリスク要因のひとつとして注目されています。

歯周病は「慢性炎症」=身体中に悪影響を与える可能性

歯周病は、細菌によって歯ぐきに炎症が起こる病気です。
この炎症が長く続くと、歯ぐきの中だけでなく血管を通じて全身に炎症性物質が回ることが分かってきました。
その結果、次のような疾患との関連性が報告されています。

糖尿病の方は免疫機能が低下し、歯周病が進行しやすい傾向があります。
一方で、歯周病によって血糖コントロールが悪化する可能性も指摘されています。
実際に、歯周病治療後にHbA1c(ヘモグロビンA1c)が改善する場合があるという研究報告もあります。
つまり、どちらか一方を放置すると、もう一方に悪影響を及ぼす「負のサイクル」になることがあるのです。

歯周病菌が血流に乗って全身を巡ると、血管の内側に炎症を起こしやすくすると考えられています。
その結果、動脈硬化が進行しやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを高める可能性があると報告されています。
健康診断で血圧やコレステロールが気になる方は、歯ぐきの健康チェックもおすすめです。

2020年以降の研究で、歯周病菌が作り出す毒素(ジンジパイン)がアルツハイマー型認知症の発症に関与している可能性が示唆されています。
はっきりとした因果関係はまだ研究段階ですが、「歯を守ることが脳を守ることにつながる」という考え方が注目されています。

妊娠中はホルモンバランスの変化で、歯ぐきが腫れやすくなる方が多く見られます。
一部の研究では、歯周病と早産・低体重児出産との関連性が指摘されています。
妊娠前からの歯科ケアが、お母さんと赤ちゃん双方の健康維持に役立つと考えられています。

からさわ歯科医院で行っている取り組み

糖尿病・高血圧などをお持ちの方には、体調や服薬の状況を確認したうえで、無理のない治療計画を立てています。

定期的なプロケアとセルフケアの両立を支援し、再発しにくい口腔環境づくりを目指します。

チェアの姿勢や使用器具にも配慮し、どなたでも安心して通える環境を整えています。

歯周病と全身疾患の関係(主な報告例)

全身疾患歯周病との関係性(研究で指摘されている内容)
糖尿病歯周病と糖尿病はお互いに悪化し合う可能性がある
心筋梗塞・脳梗塞血管内の炎症や動脈硬化に影響を与える可能性
認知症歯周病菌の毒素が脳機能に悪影響を及ぼす可能性
妊娠・出産歯周病と早産・低体重児出産の関連が報告されている

歯ぐきの腫れや口臭は「健康のサイン」かも?

口の中は、身体の中で唯一“目で見える臓器”とも言われます。
「歯ぐきが赤い」「口臭が気になる」というサインは、もしかすると身体からの小さなSOSかもしれません。
からさわ歯科医院では、お口の健康を通じて全身の健康を守るため、医科との連携や予防的ケアを大切にしています。
少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
スタッフ一同、皆さまの健康を全力でサポートいたします。

まとめポイント

  • 歯周病は“口だけの病気”ではなく、全身との関係が研究で報告されている
  • 糖尿病・心疾患・認知症・妊娠など、幅広い分野と関連がある
  • 定期的な歯科検診と日常のケアが、将来の健康維持につながる