こんにちは。新潟市中央区・からさわ歯科医院 院長の唐澤です。
これまでの記事では、「根管治療とは何か」「なぜ複数回の通院が必要なのか」「当院の精密治療への取り組み」についてご紹介してきました。
今回は、「根管治療を途中でやめるとどうなるの?」という疑問についてお話しします。

1. 根管治療は途中で痛みが落ち着くことがあります
根管治療を始めるきっかけの多くは、強い歯の痛みや歯ぐきの腫れ、噛んだときの違和感など、日常生活に支障が出る症状です。
しかし、治療を始めて根の中の神経を取り除いたり、圧力を抜いたりすると、比較的早い段階(1〜2回目)で症状が軽くなることがあります。
「痛みがなくなった=治った」ではありません
根管治療の目的は、その場の痛みを止めることだけではありません。最も重要なのは、根管内の細菌や感染組織をできるだけ取り除くことです。
症状がなくなった時点では、まだ歯の内部に細菌が残っていたり、根の中に詰める最終的な材料が入っていない状態であることがほとんどです。その状態で治療を中断すると、時間の経過とともに内部で細菌が再び繁殖することがあります。
2. 治療を途中で放置した場合に起こる可能性があること
治療を途中でやめてしまった場合、すぐに症状が出るとは限りません。数ヶ月、あるいは数年をかけて、以下のようなトラブルが現れることがあります。
① 再び痛みや腫れが出ることがある
仮の封鎖は時間が経つと劣化し、隙間から細菌が侵入することがあります。以前治療していた部分が再び症状を起こす場合があります。
② 根の先(歯を支える骨)にまで炎症が広がる
歯の内部で増殖した細菌が根の先を通じてアゴの骨へと広がり、膿の袋(根尖病変)ができることがあります。噛んだときに痛みを伴うことがあります。
③ 歯を残すことが難しくなる場合がある
放置された歯は徐々にもろくなり、内部での虫歯進行も重なって、いざ治療を再開しようとした際に抜歯が必要になるケースも見られます。
3. 根管治療の「再治療」は難易度が上がります
根管治療は、初めて行う場合よりも、過去に中断したり治療が済んでいる根をやり直す「再治療」の方が難しくなります。
その理由として、以下の点が挙げられます。
- 放置された期間に根管内の細菌が変化していることがある
- 歯の内部の状態が変化し、根管の形がより複雑になっている場合がある
- 過去の材料を除去する必要があり、処置に時間がかかる
そのため、最初の治療を中断せずに最後まで終えることが、結果的にご自身の歯を長持ちさせる近道になります。
通院が難しくなった場合は、まずはご相談ください
仕事、学校、子育て、体調不良などで、どうしても予定通りに通院できなくなることはあると思います。
そのような場合は、無断でフェードアウトしてしまうのではなく、まずは一度ご相談ください。治療の進行度合いによっては、通院の間隔を調整できる場合もあります。
「期間が空いてしまって気まずい」とご心配される必要はまったくありませんので、いつでもお気軽にお電話ください。
まとめ
- 根管治療は途中で症状が軽くなることがあるが、それは「治った」合図ではない
- 治療を中断すると、数ヶ月〜数年後に再び症状が出るリスクがある
- 細菌がアゴの骨まで広がると、歯を残せなくなる場合もある
- 中断後の「再治療」は難易度が上がるため、最初の治療を完了させることが大切
- スケジュールが厳しいときは、自己判断でやめずに歯科医院へ相談を
からさわ歯科医院(新潟市中央区)では、患者さんが安心して治療を最後まで受けられるよう、丁寧な説明と精密な検査でご対応しています。歯の痛みや、過去に中断してしまった治療でお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
※この記事は、からさわ歯科医院 院長(歯科医師・唐澤)が監修しています。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療結果を保証するものではありません。