こんにちは。新潟市中央区・からさわ歯科医院 院長の唐澤です。
入れ歯選びに「これを選べば間違いない」という一つの答えはありません。お口の状態・見た目・装着感・費用・残っている歯の状態など、さまざまなことを考えて選択する必要があります。
これまで5回にわたって入れ歯についてお話ししてきました。最終回の今回は、入れ歯を選ぶときに考えておきたいポイントと、3つの選択肢の違いを整理してご紹介します。

入れ歯選びで大切なのは「自分の希望」を整理すること
入れ歯を選ぶとき、費用だけでなく自分が入れ歯に何を求めているのかを整理することが選択の第一歩になります。
- できるだけ費用を抑えたい
- 入れ歯の厚みが気になる
- 金属のバネが見えるのが気になる
- できるだけ自然な見た目にしたい
- 入れ歯の安定性を重視したい
- 今使っている入れ歯の違和感を改善したい
3種類の入れ歯を比較する
これまでご紹介した3つの選択肢を表で整理します。
| 保険の入れ歯 | 金属床義歯 | ノンクラスプデンチャー | |
| 費用 | 保険適用で抑えやすい | 自費(高くなる) | 自費(高くなる) |
| 床の素材 | レジン(樹脂) | 金属+レジン | 樹脂系(金属不使用) |
| 薄さ | 標準的な厚み | 設計によって薄くできる場合あり | 標準的な厚み |
| 見た目 | クラスプが見える場合あり | クラスプが見える場合あり | バネを目立ちにくく設計できる |
| 適応 | 幅広い症例に対応 | 症例により異なる | 限られる(要診査) |
| 修理・調整 | 比較的対応しやすい | 症例による | 制約が生じる場合あり |
どちらが優れているというよりも、使い方や目的によって選ぶことが大切です。
保険の入れ歯という選択肢
費用を抑えながら失った歯の機能を補えるという大きなメリットがあります。「まずは費用を抑えて入れ歯を作りたい」「基本的な機能を回復できればよい」という方にとって重要な選択肢です。一方で、材料や設計に一定の制約があります。
金属床義歯という選択肢
薄く設計できるので違和感が少ない。「入れ歯の厚みが気になる」「上あごを覆う部分をできるだけ薄くしたい」という方では選択肢の一つになる場合があります。食べ物や飲み物の温度を感じやすいという特徴もあります。ただし、金属床だから必ず違和感が少ないというわけではなく、自費診療のため費用の確認も必要です。
ノンクラスプデンチャーという選択肢
部分入れ歯の金属製クラスプを目立ちにくくすることを目的とした入れ歯です。「笑ったときに金属のバネが見えるのが気になる」という方にとって検討できる選択肢の一つです。ただし、すべてのケースに適しているわけではなく、修理・調整に制約が生じることもあります。見た目だけでなく機能面も含めて検討することが大切です。
「高い入れ歯=自分に合う」とは限りません
費用が高い入れ歯だからといって、すべての患者さんに適しているとは限りません。逆に、保険の入れ歯だからといって十分な選択肢にならないわけでもありません。重要なのは、その入れ歯が自分のお口の状態と希望に合っているかどうかです。
入れ歯を長く使うためには「入れ歯以外」も大切
入れ歯を作った後も、残っている歯や歯ぐきの健康を維持することが重要です。部分入れ歯の場合、残っている歯は入れ歯を支える役割を担うことがあるため、むし歯や歯周病に注意が必要です。「最近少しズレる」「前より噛みにくい」などの変化を感じたら、早めにご相談ください。
まとめ
- 入れ歯には部分入れ歯と総入れ歯がある
- 保険診療では費用を抑えながら入れ歯を作ることができる
- 金属床義歯は、薄く設計できるので違和感が少ない
- ノンクラスプデンチャーは、金属のバネを目立ちにくくする選択肢
- それぞれにメリットと注意点がある
- 自費の入れ歯が必ずしもすべての人に適しているわけではない
- お口の状態や希望によって、適した入れ歯は変わる
- 入れ歯を作った後も、定期的な確認や調整が大切
よくある質問
結局、どの入れ歯が一番良いですか?
一概には言えません。お口の状態・希望・費用など、人によって優先したいことが異なります。まずはお口の状態を確認し、それぞれの選択肢の特徴を理解したうえで選ぶことが大切です。
入れ歯について迷っている段階でも相談できますか?
はい、もちろんです。「入れ歯にしようか迷っている」という段階でも構いません。まずは現在のお口の状態を確認することから始めてみてください。からさわ歯科医院(新潟市中央区)では、患者さんの希望とお口の状態を確認しながら、入れ歯を含めた治療方法をご説明しています。
※この記事は、からさわ歯科医院 院長(歯科医師・唐澤)が監修しています。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療結果を保証するものではありません。